ぼくにもメールがあって,いっしょにお邪魔铃怎么获得(じゃま)することにしまし

(在办公室)
森:李さん、今度の連休の予定は?
李:小野さんを北京のいろんな所へ案内するつもりです。
森:天気は大丈夫でしょうか。
李:天気予報によると、連休中はずっと晴れだそうですよ。
(根据小野来的邮件,小李把将去太田家访问的事告诉了森)
李:小野さんは、友達の太田さんの家に行くそうです。わたしもいっしょに行くことになったんですが、森さんは?
森:ぼくにもメールがあって、いっしょにお邪魔することにしましたよ。
李:小野さんのメールによると、太田さんの家でギョーザパーティーをするそうです。だから、わたしにも手伝ってほしいって言っていました。
森:ギョーザパーティー?それはいいですね。
(他们聊起太田)
李:ところで、太田さんって、どんな人ですか。
森:北京に来てから一度会ったことがありますが、とても気さくな人ですよ。スポーツ用品の会社で、宣伝を担当しているそうです。
李:じゃあ、これからいっしょに仕事をすることになるかもしれませんね。
森:ええ。だから、できるだけ連絡を取ろうと思っています。
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雫「こんばんは。」近所のおばさん1号「あついわね。」雫「ただいま。」母「ありがと。」母「またビニール袋、牛乳1本なのに。」雫「だってくれるんだもの。」母「断ればいいじゃない。あたしにもちょうだい。」雫「お父さんは?麦茶!」父「ん、もらう。いまそっちへいく。」母「ありがと。」母「ワープロあいた.」父「今プリントアウト中だよ...。」母「やっぱりノートワープロ買おうかしら。」母「わぁ、タバコくさい。」父「雫(しずく)も柏崎(かしわざき)へ行けばよかったのに...。」雫「いい。お姉ちゃんとだと疲れる。」父「...そうだ。明日出勤だった。」母「ええーっ、お弁当.」父「いいよ、外食にする。」父「わが図書館もついにバーコード化するんだよ。準備に大さわぎさ。」雫「やっぱり変えちゃうの?わたし、カードのほうが好き。」父「ぼくもそうだけどね。」母「ねえ、この文章おかしいわよ。」父「えっ、どこ.」母「1行ぬけてんのかしら、ここ...。」父「...あっ、そうだ。いけね!」母「ああ、先貸して。急いでこれまとめなきゃ。教授うるさいんだから...。」雫「!....この人...。」父「雫、本もいいけど適当に寝なさい。」雫「うん、おやすみなさい。」雫「やっぱり...、見覚えある名まえだと思った...。」雫「これにも...。」雫「すごいこの人、みんなわたしより先に借りてる...。」雫「天沢聖司(あまさわ せいじ)...、どんな人だろう...、すてきな人かしら...。」母「雫ーっ、いいかげんに起きなさい!」母「わたし、出かけるよー!」母「なあに、あなたそのまま寝てたの.」母「お米といどいてよ。」雫「いってらっしゃーい。」雫「わっ!こんな時間!夕子(ゆうこ)と会うんだ!」母「おさいふー!」雫「なあにー?また下まで降りちゃったの?」母「そう!」母「おかしいなあ...。」雫「電話のとこはー.」母「あったぁ!」雫「自分で置いたくせに。」母「ヒャー遅刻する!戸締りしてよ!」雫「そこつー。」雫「わあ...、随分ひくーい。」雫「今日はいいことありそう!」雫「わーっ、あっつーい。」雫「ヤッホー!元気だね。」テニスの少女「おーい、雫ーっ!」雫「ヤッホー、がんばってねー!」雫「高坂先生います~?」高「あれ.月島じゃん。どうした?」雫「センセ、お願い聞いてくれますぅ?」高「なーに.変なことじゃないだろうねぇ。」雫「図書室開けてください!」高「図書室?」高「次の開放日まで待てないの?」雫「みんな読んじゃったんです。市立図書館は今日休みだし...。」雫「わたし、休み中に20冊読むって決めたんです。」高「20冊~~~!.月島は仮にも受験生なんだよ...。」高「ほれ、早くしな。」雫「えーと...、あった!」高「早く持っといで!」雫「お願いしまーす。」高「ほれほれ、読書カードと貸出しカードを出す出す!」高「うひゃあ、何これ...。」高「今まで1人も借りてないじゃん!」雫「貴重な本なんですよぉー。」雫「市立図書館にもないんだから。」雫「.....!.」雫「あまさわ...。」雫「センセッ!」雫「この天沢って人どんな人か知ってます?」高「あ~~~ん、失敗しちゃったじゃないかぁ!」高「寄贈した人だろ.そんな古いことわからないよ。」高「ベテランの先生に聞いてみな。」夕「雫ーっ!」夕「あーっもう!こんなところにいた!」夕「11時に昇降口っていったくせに15分も太陽の下にいさせて!」夕「またソバカスが増えちゃうじゃない!」雫「ご、ごめん。」高「こらこら、さわぐな。原田は気にしすぎなんだよ、ソバカス...。」夕「先生!あたし、真剣に悩んでいるんです!!」高「あー、わかったわかった。」高「ほれ、2人共出た出た。」雫「一応やってみたけどうまくいかないよ。」雫「やっぱり英語のままでやったら?」夕「白い雲 湧く丘をまいてのぼる 坂の町~.」夕「古い部屋 小さな窓 帰り待つ 老いた犬.」雫.夕「カントリーロード はるかなる ふるさとへ つづく道~.」雫.夕「ウェストジーニア 母なる山 なつかしい わが町~.」夕「悪くないよ。」雫「だめだ!ありきたり...。」夕「そうかなあ。」雫「こんなのも作った。」夕「コンクリートロード どこまでも~.」夕「森をきり 谷をうめ ウエスト東京 マウント多摩.」雫.夕「ふるさとは コンクリートロード.」夕「なぁに?これ。」雫「で、なによ相談って?」雫「訳詞はまだいいんでしょ.」夕「...うん。」夕「雫、好きな人いる?」雫「え....」夕「両思いの人がいたらいいなって思うよね...。受験だし、はげまし合ってがんばれたらって...。」雫「夕子、好きな人いるんだ。」雫「ラブレター!.もらったの?」夕「シッ!やだっ!」雫「いつ.どんな人?かっこいい?」夕「他のクラスの子...、少しかっこよかった。」雫「つきあってみたら.それで嫌なら断る。」夕「...でも。」雫「.....。」雫「さては他に好きな人いるでしょう!」夕「えっ...。」雫「隠してもダメ!ほ~れ、白状しちゃえ。」夕「えっ...、あ...、す、す...。」杉「つきしまぁ~っ!」杉「オレのバッグとってくれるー.」夕「!」雫「杉村!」雫「.」杉「ねー、そこの青いスポーツバッグ!」杉「頼むよー、月島ーっ!」杉「それ投げてぇ!」雫「.....。」雫「うるさいなあ、もう!」雫「万年タマひろい!」杉「ひでぇなあ、レギュラーで3回戦突破したんだぞ!」雫「夕子!.」杉「わっ!」雫「杉村だったのかぁ...、夕子の好きな人って。」夕「どうしよう、わかっちゃったかもしれない...。」夕「わたし、あんな...。」雫「大丈夫だって、あいつにぶいから。」雫「でも、どうするの.ラブレターのほうは。」夕「うん...、もう少しひとりで考えてみる。」雫「そっか...。」夕「いいなぁ、雫ん家は勉強、勉強って言わなくて...。」雫「あんまり言われないのもつらい時あるよ。」夕「そうかなぁ。」雫「あっ!いけない!!」夕「どうしたの?」雫「本、忘れてきちゃった...。わたし帰るね。」夕「乗っけてこーか.」雫「いい!夕子、塾遅れるよ。」夕「また電話するね。」雫「うん!」雫「.....。」雫「!」聖「.....!.」雫「.....。」雫「そ、その本。」聖「あ...!これ、あんたのか。」聖「ほらよ、月島雫(つきしま しずく)。」雫「名まえ、どうして....」聖「さて、どうしてでしょう。」雫「.....。」雫「あっ...、図書カード。」聖「おまえさ...、コンクリートロードはやめた方がいいと思うよ。」雫「.....。」雫「!」雫「読んだなーっ!!」雫「ヤなヤツ、ヤなヤツ、ヤなヤツ、ヤなヤツ、ヤなヤツ、ヤなヤツ!」雫「.....。」雫「ヤなヤツ!」雫「コンクリートロードはやめたほうがいいぜ...。」雫「なによっ!!」姉「ただいまー!」雫「お姉ちゃん、今日だったの?」姉「ひゃー、疲れた...。」姉「ちょうどこっちへ車で帰る人がいたんで乗せてもらっちゃった。」姉「お母さんは?」雫「夏期集中講座だって。お父さんは出勤。」姉「雫、少しは片づけな。晩ご飯の仕度は.」雫「お米といどくの。」姉「なぁにこれ!雫、ちらかしっぱなしじゃない!」雫「今やるとこー。」姉「お母さん、大変だから応援しようって決めたでしょう.」姉「お米といだら洗濯物しまって!シャワー浴びたらわたしがご飯作るから...。」姉「おばさんが高校生になったら雫も来いって。」雫「ん...。」姉「勉強進んだ?」雫「ん...。」姉「うちの親は何もかまわないからって安心してると、ひどいことになるからね。」雫「してるよぉ!」姉「でねー、おしょう油まで持たせようとするのよ...。」母「おばさんらしいわねぇ...。」雫「う~~~ん。」姉「雫!いいかげんに起きな!」姉「自分のとこ掃除機かけなさい!」姉「シーツ洗うから出して!フトンも干すのよ!」雫「ん~~~っ。」雫「お母さんは?」姉「とっくに行った。」姉「さっさと片づけて、そのお弁当お父さんに届けてあげて。」雫「え~~~っ。」姉「なによその声...、図書館に行くんでしょ?」姉「代わりにわたしが行こうか.」姉「雫がトイレと風呂場に玄関掃除して、生協に行ってくれるのよね。」姉「フトンを取り込んで、買い物して、晩ご飯の仕度するのよ。」雫「行ってきまーす。」姉「雫ーっ!」雫「.」姉「これポストに出しといてー!」雫「なーに.」姉「ポ.ス.ト!」雫「.....。」姉「見なくていーのぉ!」姉「クリップごと出すんじゃないよ!」雫「カレシー.」姉「バカ!」雫「.....。」雫「ネコ君、ひとり.」ム「.....。」雫「.....!?」雫「どこまで行くの?」ム「.....。」雫「外、おもしろい?」ム「.....。」雫「おーい、答えてよぉ。」雫「わたし、ここで降りるの。君は.」雫「じゃあね、ネコ君。」雫「あ...。」少年1「あっ。」少年2「あーっ、ネコ!」雫「図書館の方へ行く!」雫「.....。」雫「あ~~~あ、せっかく物語が始まりそうだったのに...。」雫「!」雫「いたー!!」雫「!」雫「ああっ!」雫「...すごい坂。...どこまで登るのかしら。」雫「ネコくーん。」雫「ネコくーん。」雫「このあたりに住んでいるのかしら...。」雫「!?」雫「きゃっ!」雫「ネコくーん、どこまで行くの.この辺に住んでるの.」雫「丘の上にこんなところがあるなんて知らなかった。」雫「.....。」雫「性わるーう。犬をからかってまわっているんだ...。」雫「うーん、わたしのことをからかっているのかも。」雫「!」雫「こんなお店が丘の上にあるなんて知らなかった。」雫「すてきな人形...。」雫「あなたはさっきのネコ君.」雫「.....!」雫「.....!!」西「やあ、いらっしゃい。」雫「あ、あの...。」西「あ、いや、そのままそのまま...。」西「自由に見てやってください。男爵も退屈してるから...。」雫「男爵ってこのお人形の名まえですか.」西「そう。」西「フンベルト.フォン.ジッキンゲン男爵...。すごい名でしょう?」西「やっ、すまん。」西「ありがとう、もう大丈夫だ...。」雫「立派な時計ですね。」西「あるお城で眠ってたんだよ。すっかりサビついていたんだ。」西「ごらん。」雫「わーっ、きれい。これ、なんですか.」西「ふふふ...、できあがってのお楽しみ...。」雫「わぁ...!」雫「よくできてる!ドワーフですね!」西「よくご存知だ。」西「そうか、お嬢さんはドワーフを知ってる人なんだね。」西「文字盤を見てごらんなさい。」西「うまくいくかな.」雫「エルフ!」西「ガラスが光るね...、ここへ来なさい。」雫「はい。」雫「王女さま?」西「そうだね...。」雫「2人は愛し合ってるの.」西「...ん。しかし住む世界が違うんだ。彼はドワーフの王だからね。」西「12時の鐘を打つ間だけ彼女は羊から元の世界へ戻れるんだよ...。」西「それでも彼は時を刻むごとにああして現れて、王女を待ち続けるんだ...。」西「きっとこの時計を作った職人が届かぬ恋をしていたんだよ...。」雫「それで2人ともなんだか悲しそうなのね...。」雫「ああっ!!」雫「この時計すすんでますよね!」西「んー...、でも5分くらいかな。」雫「大変!!」西「おおっ!.」雫「わたし、図書館に行かなきゃ!」雫「さよなら!」雫「おじいさん、また来ていいですかぁ?」西「ああ。図書館なら左行った方がいいよ。」雫「きゃあ!」雫「.」雫「わあっ、図書館の真上!」雫「ふふふ...、いいとこ見つけちゃった。」雫「物語に出てくるお店みたい!」雫「すてきー!」聖「つきしまー!」雫「!」聖「月島雫!!」聖「これ、お前んだろう.」雫「えっ!.」雫「ああーっ!!」聖「忘れっぽいんだな...。」雫「あ、ありがとう。」雫「でも、どうして....」聖「さて、どうしてでしょう...。」雫「!!」雫「ネコ!」雫「そっ、そのネコ、君のーーーっ!」聖「お前の弁当、ずいぶんでっかいのな。」雫「えっ!.」雫「!」雫「ちがうー!!」聖「コンクリートロード どこまでも~~~. 続いてる 白い道~~~.」雫「ちがうのぉ、こらあーーー!!」父「あれ.来てくれたのか。」雫「.....。」父「どうしたんだ?怖い顔して。」雫「ちょっと説明しようがないの。」父「はあ....」雫「とてもいいことがあって洞窟で宝物を見つけた感じだったの。」雫「それが心ない一言で生き埋めになった気分!」父「ハハハ、それは複雑だ...。」父「今日も借りていくかい.」雫「うん、あと7冊は読まなきゃ。」父「相変わらずだねえ。飯どうする.」雫「売店で済ます。」父「そうか...じゃあ、ありがとう。」雫「6月16日...、すごい...天沢って人、この本も読んじゃってる...。」雫「どんな人なんだろう...。」雫「!!」雫「ちがう!おまえなんかじゃない!!」雫「.....!」母「雫ー、早くしなぁー!」母「はあ~っ、遅刻ーーー!」母「傘!傘とって!」母「新学期なのに雨ばっかりねえ。」雫「文句言わない!あなたは好きで勉強しているんでしょう。」母「はぁい。」雫「しっかり勉強しなさい。」母「まぁかしといてー。」夕「雫ーっ!」雫「ヤッホー。」夕「はやく。遅れるよー。」夕「やあねえ、テストばっかりで。」雫「毎日なんかかんかあるね。」雫「あれ、返事した?」夕「ううん...。」雫「何も言ってこない?」夕「うん。」夕「わたし、やっぱり断る...。」雫「そっかぁ。うん、その方がいいかもね...。」雫「!」雫「杉村ーーーっ!」杉「ギリギリだぞーっ!」雫「わかってるーーー!」先生1「はい、終わりー。集めてぇ。」先生1「午後は通常だからな。」夕「雫、高坂先生のとこ行こ。」雫「うん、その前に職員室よっていい.」夕「いいよ。」杉「月島っ、聞いて聞いて!」雫「なによ。」杉「ばーっちしヤマあたりすげえの。」雫「この幸せもの。」杉「休み時間に見たところがそのままドンピシャだぜ!」雫「ただの野球バカじゃなかったんだあ。」雫「ヤマはりなら夕子得意だよねー。」雫「今度一緒に勉強したらぁ.」杉「原田が!?」男子「杉村、杉村ーっ!」杉「なんだよ.」夕「行こう、雫!」雫「わっ...。」夕「無理矢理くっつけようとしないで!」雫「わかった.」夕「わたし、ヤマなんか当たったことないもの!」雫「ごめーん。」雫「失礼します。」先生2「本の寄贈者?ぼくにわかるかなぁ...。」雫「すみません、お食事中に。」雫「この蔵書印なんです。」先生2「ん....えーっと...。」先生2「ああ、天沢さんじゃないか!これ、ぼくも読んだよ。いい本でしょう.」雫「はい、とても...。」雫「それでこの天沢さんという方はどんな人なんですか?」先生2「何年か前に確か...PTAの会長をされていた方だよ。」雫「PTAの...。あの、その方の名まえはわかります?」先生2「名まえ....えーと...。」先生2「木村先生、天沢さんはなんていいましたっけねえ。天沢医院のほら...。」木村先生「天沢さん?たしか航一ですよ。天沢航一...。」雫「天沢航一...。」木村先生「月島!同じ学年に天沢さんとこの末っ子がいるじゃないか。知らないのか?」雫「ええっ!?」雫「あっ、あの...。」雫「ありがとうございました。」夕「失礼します。」先生3「わっ!」雫「あっ!」雫「すみません。」先生3「.」夕「雫ー、どこ行くのぉ.」雫「ハアーーーッ、驚いたぁ。」夕「驚いたのはこっちよ!」夕「ちゃあんと説明してもらいますからね!」雫「エヘヘ...、ごめん。」雫「!」夕「.」雫「.....。」夕「.」夕「雫、どっち行くのよ。」雫「なによ!完ペキに無視してくれちゃって!!」夕「雫、誰?あいつ...。どこへ行く気?」雫「あいつヤなヤツなの。逃げるのヤじゃない!」夕「わたし、雫のお弁当を持って走りまわってたのよぉ。」高「月島に男がねえ...。」絹「アハハハハ...。」メガネっ娘「カァワイー。」絹「先生!雫にもよーやく春が来たんですねぇー。」雫「違うって言ってるのにぃ!」絹「本当は本の王子様に会ったんでしょう.」メガネっ娘「ハンサム?」雫「だからぁ、どんな人かと思っただけ。」絹「ねえ夕子はその人の名まえ知ってんでしょ.おしえなよー。」雫「夕子ぉ!」夕「それが...とっさのことでさ...。」夕「マがついていたんだけど、マサキだったっけ....アマサ.、ねえ雫...。」雫「さあね。」高「でもさぁ、話を最後まで聞かずにとび出してくるなんて月島らしいねぇ。」絹「知りたいけど知りたくないのよね。ゆれる心が苦しくて...うれしい!」メガネっ娘「まあ、ロマンチックですこと...。」雫「そうやってからかっていればいいでしょ!せっかくカントリーロードの詩、書いてきたのに。」夕「できたの.」絹「見せて見せて!」夕「雫さま、大詩人さま、もうしませんのでお見せください。」雫「よろしい。」雫「本当は自信ないんだ。」雫「ふるさとって何かやっぱりわからないから正直に自分の気持ちで書いたの。」絹「過激ねー、これ。」夕「カントリーロード.」夕子.絹.メガネっ娘「この道 ずーっと ゆけば~.」夕子.絹.メガネっ娘「あの街に つづいてる 気がする カントリーロード.」夕「雫、いいよ。わたし好き。」雫「歌いにくくない.」絹「なんとかなるんじゃない.」夕「後輩にあげるだけじゃつまらない。わたし達も謝恩会で歌おうよ。」雫「ええ.謝恩会!.」メガネっ娘「気がはやーい。」絹「ここいいな...。ひとりで生きると何も持たず町をとび出した 淋しさおし込めて強い自分を守っていた...。」高「諸君、予鈴だよ。」雫.夕子.絹.メガネっ娘「はーーーい。」雫「あー、晴れた晴れた。」夕「雫ーーー!」夕「コーラス部にちょっと寄っていかない?あの詩見せるのー。」雫「いいー!図書館に行かなきゃ。」夕「ええっ.明日もテストあるよ。」雫「図書館でやるもん。」夕「好きねー。」雫「じゃあね。」夕「バーイ。」杉「原田...。あのさぁ...、わるいんだけどちょっといいかな...。」夕「...うん。」雫「やっぱりお休み...。お花に水はやってあるのかなぁ...。」雫「...男爵がいないわ。買われちゃったのかしら...。」雫「...西司朗(にししろう)。あいつも西っていうのかな...。」雫「!」雫「ふーっ。」姉「雫。雫ー!」雫「...!.」姉「夕子ちゃんから電話!!」母「耳わるくなるよぉ、雫...。」雫「夕子....え.なに.聞こえない。」雫「...!うん。今すぐ行くから。...うん。じゃ切るよ。」母「どこ行くの.」雫「すぐそこ。」雫「どうしたの.夕子...。」夕「雫~~~。」雫「どうしたのよ。あっ?なに?その顔!?」夕「雫ぅ、どうしよ~~~。」夕「杉村が友達にたのまれて、あの手紙の返事くれぇーって...。」雫「ええっ!.」雫「あちゃ~~~。」夕「なんで杉村がそんなこというのよ!!」杉「お、おい....」雫「...あいつ、にぶいからなぁ。」雫「でもさ、杉村だって夕子の気持ち知ってるわけじゃないし...。」夕「.....。」夕「杉村にはあやまる...。」夕「でも、こんな顔じゃ学校行けないから明日は休むね...。」雫「テストも?」夕「ん...。」雫「そっか...。」杉「!」雫「(バ~カ。)」杉「(なんだよ...。)」メガネっ娘「うまくいったらしいよ...。」絹「雫ー!今日も図書館?」雫「夕子のとこ行ってみる。」絹「あっ、そうか。よろしくね。」雫「うん!バイバイ。」絹「バイバーイ。」杉「月島ーーー!」雫「!」杉「待てよーーー!」杉「原田のことなんだけど...。」杉「...そしたらさ原田のやつ、急に泣き出して...。」杉「なあ...オレ、なんかわるいこと言ったかな...。」雫「.....。」雫「杉村さ...、夕子はあんたがどうしてそんなこと言うのって言ったんでしょ.」杉「うん。だから野球部の友達にたのまれたって...。」雫「ちがう~。」雫「それって杉村にはそんなこと言われたくないってことよ!この意味わかるでしょ!」杉「わかんないよ!はっきり言ってよ!」雫「もう!本当ににぶいわねっ!夕子はね、あんたのことが好きなのよ!!」杉「えっ!.」杉「そんなっ、オレ困るよ!」雫「困るって...、かわいそうなのは夕子よ!ショックうけて休んじゃったんだから!!」杉「だ...だってオレ...。」杉「オレ、おまえが好きなんだ!!」雫「えっ!.」雫「や...やだっ。こんな時、冗談言わないでっ。」杉「冗談じゃないよ!ずっと前からおまえのことが好きだったんだ!」雫「だ、だめよ、わたしは...。だってそんな...。」杉「オレのことキライか.つきあってる奴がいるのか.」雫「つきあってる人なんかいないよ...。」雫「で、でも...。」雫「ごめん!!」杉「待てよっ!」杉「月島...、はっきり言え!」雫「だって...、ずっと友達だったから杉村のことスキだけど、好きとかそういうんじゃ...。」雫「ごめん...、うまく言えない...。」杉「...ただの友達か....」雫「.....。」杉「これからもか?」雫「.....。」杉「そうか...。」雫「バカ!にぶいのは自分じゃないか!」近所のおばさん2号「月島さん、ちょっと待って。お届け物あずかってるの。」母「あっ、いつもすみません。」雫「.....。」近所のおばさん2号「わるいわねー、いつももらっちゃって。」母「いいのよ、うちじゃ食べきれないから。」母「あら...、帰ってたの。」母「雫.」雫「.....。」雫「ヤッホー。」雫「君もしめ出されたの.」ム「.....。」雫「君はこの家で飼われているの....お腹減ってない.」ム「.....。」雫「君もかわいくないね、わたしそっくり...。」雫「どうして変わっちゃうんだろうね...。わたしだって前はずーっと素直でやさしい子だったのに...。」雫「本を読んでもね、このごろ前みたいにワクワクしないんだ...。」雫「こんなふうにさ、うまくいきっこないって心の中ですぐ誰かが言うんだよね...。」雫「かわいくないよね...。」聖「....」雫「....」聖「へえ...、月島かぁ...。」雫「アアッ!」聖「よくムーンがさわらせたな...。」聖「おいムーン、寄ってかないのか.」雫「あのネコ、ムーンっていうの.」聖「ああ、満月みたいだろ。だからムーンってオレは呼んでるけどね。」雫「ムーンは君んちのネコじゃないの.」聖「あいつをひきとめるのは無理だよ。」聖「よその家でお玉って呼ばれてるのを見たことがあるんだ。」聖「他にもきっと名まえがあるよ...。」雫「フーン、渡り歩いているんだ...。」雫「!」雫「そうかァ!」雫「ムーンは電車で通勤しているのね!」聖「電車!.」雫「そうなの。ひとりで電車に乗ってたの。それで後をつけたらここへ来てしまったの。」雫「そしたら素敵なお店があるでしょう。物語の中みたいでドキドキしちゃった。」聖「.....。」雫「悪いこと言っちゃったな。ムーンにおまえかわいくないねって言っちゃった。」雫「わたしそっくりだって...。」聖「ムーンがおまえと!.」聖「全然似てないよ!!」聖「!」聖「あ...、あいつはもう半分化け猫だよ...。」雫「.....。」聖司.雫「.....。」聖「おまえ...。」雫「あの...。」聖司.雫「あ...。」雫「おじいさん元気?ずーっとお店お休みだから元気かなって...。」聖「ピンピンしてるよ。この店変な店だから開いてるほうが少ないんだ。」雫「そうなの...、よかった。」雫「窓からのぞいたら男爵が見えないんで売れちゃったのかなって...。」聖「ああ!あのネコの人形か。」聖「見る。来いよ。」聖「ドア閉めて。」雫「わあ...。」雫「空に浮いてるみたい...。」聖「高所恐怖症.」雫「ううん、高いところ好き。」雫「素敵...。」聖「この瞬間が1番きれいに見えるんだよ。」聖「こっち...。」聖「ちょうどいいや。そこにすわって。」雫「時計がない...。」聖「ああ!そこにあったやつ.」聖「今日届けにいったんだ。ここへ来いよ。」雫「売れちゃったの.」聖「もともと修理の仕事だもん。」雫「そうかぁ、もう1度見たかったな。」聖「3年がかりでさ...、月島が弁当忘れた日にできたんだよ。」雫「あっ!あのお弁当!」聖「わかってるよ。おまえのじゃないことぐらい。」聖「ここへ来てネコの眼ん中を見てみな。」雫「.....。」聖「はやくしろよ。光がなくなるぜ。」雫「!」雫「ああーーーっ!!」聖「エンゲルスツィーマー、天使の部屋っていうんだ。」聖「布張りの時に職人が偶然つけた傷で出来るんだって...。」雫「きれいね...。」聖「男爵はなくならないよ、おじいちゃんの宝物だもん。」雫「たからもの?」聖「何か思い出があるみたいなんだ。言わないけどね。」聖「好きなだけ見てていいよ。オレ、下にいるから。」聖「電気そこね。つけたかったらつけて。」雫「不思議ね、あなたのことずーっとセンから知っていたような気がするの...。」雫「時々、会いたくてたまらなくなるわ。」雫「今日はなんだか、とても悲しそう...。」雫「.....。」雫「......」聖「.....!」聖「ああ...、もういいの.」雫「う、うん。ありがとう...。」雫「ねっ、それ...、もしかしてバイオリン作ってるの.」聖「あ....ああ。」雫「見ていい.」聖「...うん。」聖「こうなるんだよ。」雫「これ全部自分で作ったの?手で?」聖「あたりまえだよ。」雫「信じらんない!」聖「バイオリンは300年前に形が完成しているんだ。」聖「あとは職人の腕で音の良し悪しが決まるんだよ。」雫「あれも全部作ったの.」聖「......」聖「まさか...。ここでバイオリン作りの教室もやっているからさ...。」雫「でも、あなたのもあるんでしょ.」聖「...うん。」雫「ねえ、どれ.どれ.」聖「あれ!」雫「わぁー!これぇ.」雫「すごいなあ、よくこんなの作れるねー。まるで魔法みたい。」聖「おまえなー、よくそういうはずかしいこと平気で言えるよな。」雫「あら、いいじゃない。本当にそう思ったんだから。」聖「そのくらいのもん、誰でも作れるよ!」聖「まだ全然だめさ!」雫「.....。」雫「!」雫「ねえ、バイオリン弾けるんでしょ.」聖「...まあね。」雫「おねがい!聴かせて!ちょっとでいいから。」聖「あのなぁ~。」雫「おねがい、おねがい、おねがーい!」聖「よーし!そのかわりおまえ歌えよ!」雫「えっ!.だっ、だめよ!あたし音痴だもん!!」聖「ちょうどいいじゃんか。」聖「歌えよ。知ってる曲だからさぁ。」雫「ひとりぼ~っち.おそれずーに.生きようと夢見て~た.」雫「さみしーさ押し込め~て.強い自分を守っていこー.」雫「カントリーロード.この道ー.ず~っと.ゆけばー.」雫「あの街にー.つづいて~るー.気がすーるー.カントリーロード.」雫「どんなさ~みしい~時だあって.決して涙みせないでー.」雫「心なしか歩調がはやくなってゆく.思い出ー.消すためー.」雫「カントリーロード.この道ー.故郷ーへー.つづいてもー.」雫「ぼくは~.いかないーさ.いけな~い.」雫「カントリーロード.」雫「カントリーロード.明日はー.いつもーの.ぼくさー.」雫「かえりた~いー.かえれな~いー.さよな~らー.」雫「カントリーロード.」西「いやいや、愉快愉快。」雫「月島雫です。この間はありがとうございました。」西「いや、お嬢さんにはまた会いたいなあと思ってました。」西「この2人はぼくの音楽仲間です。」南「ナイスボーカァル!例の時計が完成した時に居合わせた幸運な方ですな。」北「聖司くんにこんなかわいい友達がいたとはねえ。」雫「ええっ!.」雫「セイジ!.」雫「あなた、もしかして天沢聖司?」聖「ああ。あれ?言ってなかったっけ?オレの名まえ。」雫「言ってなーい!だって表に西って出てた。」聖「あれはおじいちゃんの名まえだよ。オレは天沢!」雫「.....。」雫「ひどい!不意討ちだわ!洞窟の生き埋めよ!」雫「空が落ちてきたみたぁい!」聖「何バカなこと言ってんだよ。名まえなんてどうだっていいじゃないか。」雫「よくなーい!!自分はフルネームで呼び捨てにしておいて!」聖「おまえがきかないからいけないんだろ!」雫「きく暇なんかなかったじゃない!」雫「ああ...、天沢聖司ってわたしてっきり...。」聖「なんだよ。」雫「やさしい静かな人だと思ってたの!」聖「おまえなあ、本の読みすぎだよ。」雫「自分だっていっぱい読んでるじゃない!」雫「ほんとに楽しかった...。みんないい人達ね。」聖「また来いよ。じいちゃん達喜ぶから。」雫「聴くだけならなあ...、歌うのはつらいよ。」雫「...でも天沢くん、バイオリン上手だね。そっちへ進むの.」聖「オレくらいの奴はたくさんいるよ。」聖「それよりオレさ、バイオリン作りになりたいんだ。」雫「そうかあ...、もうあんなに上手だもんね。」聖「イタリアのクレモーナにバイオリン製作学校があるんだよ。」聖「中学を出たらそこへ行きたいんだ。」雫「.....!.」雫「高校...、行かないの.」聖「家中が大反対!だからまだどうなるかわからないけど、おじいちゃんだけが味方してくれてるんだ...。」雫「すごいね、もう進路を決めてるなんて...。」雫「わたしなんか全然けんとうもつかない。」雫「毎日なんとなく過ぎちゃうだけ...。」聖「オレだってまだ行けるって決まっちゃいないんだぜ。」聖「毎日、親とケンカだもん。」聖「行けたとしても本当に才能があるかどうかやってみないとわからないもんな。」雫.聖「.....。」聖「おくってかなくていいの.」雫「うん、もうそこだから。」雫「じゃあね。」聖「あ...。」聖「月島!」雫「ん....なに.」聖「おまえさ、詩の才能あるよ。」聖「さっき歌ったのもいいけど、オレ、コンクリートロードのほうも好きだぜ。」雫「なによっ、この前はやめろって言ったくせに...。」聖「オレ、そんなこと言ったっけ.」雫「言ったー!!」聖「そうかあ....」雫「.....。」雫「今日はありがとう。さよなら。」姉「雫...、スタンドちゃんと消しな!昨日つけっぱなしだったよ。」雫「お姉ちゃん、進路っていつ決めた.」姉「ええっ.」雫「し.ん.ろ!」姉「あんた杉の宮受けるんでしょう.」雫「そうじゃなくって...。」姉「それを探すために大学へ行ってるの。」雫「ふ~ん。」姉「おやすみ。」雫「おやすみ。」雫「お母さんってば自分が休講だからって起きないんだから!」雫.杉「!」雫.杉「.....。」杉「.....。」杉「おはよう!」雫「.....。」雫「おはよう!」杉「もっとはやく走れ!」雫「さ、先行っていい!」杉「.....。」雫「ひゃ~~~、助かったぁ~~~。」夕「雫っ、雫っ。」夕「ひどい顔ねぇ...。」雫「そういうあなたは立ち直り早いわねぇ...。」夕「夕べ、よそのクラスの男の子と歩いてたって.」雫「ええっ!.誰がそんなこと言ったの!.」夕「ウワサよ...。恋人同士みたいだったって。」雫「そんなんじゃないよ...。」夕「!......。」雫「.....。」杉「原田...、あのことだけどオレのほうから断っとく。」杉「ごめんな。」夕「ううん。わたしこそごめんね。」杉「いいよ。」メガネ男子「おい!夕べのサスケ見たか.すげえんだ。オレ感動した。」数学の先生「この公式は中間に出すからね!よく覚えておきなさい!」クラスの生徒たち「ええ~~~~~っ!!」数学の先生「終わります!!」聖「あのさ、月島いるかな.」3年5組男子「天沢じゃん。なに.」聖「月島ってこのクラスだろ.」3年5組男子「月島.」3年5組男子「ああいるよ!」3年5組男子「おーい、月島!面会だぞー!男の!」雫「.....!.」杉「!.」3年5組男子「ほらっ、あそこだよ。」雫「.....!!聖司くん!」聖「月島...、ちょっといいかな....」雫「...あっ、はいっ!」3年5組の連中「わーい!月島に男がいたぞー!」3年5組の連中「お.と.こー!お.と.こー!」雫「違う!!」雫「そんなんじゃないわよっ!!」雫「なに.いったい。」聖「行けるようになったんだ!イタリアへ。」雫「えっ!.」雫「あっち行こ!」聖「どこへ行くんだよ。」雫「屋上!」雫「ああ...!」聖「...すげえな...。」雫「だってあんなにたくさん人がいるところで呼び出すんだもん。」聖「わるい、1番先に雫におしえたかったんだ。」雫「.....。」雫「ご、誤解されるぐらいかまわないけど...。」聖「おやじがやっと折れたんだよ。ただし条件つきだけどね。」雫「え...、なあに....」聖「じいちゃんの友達が紹介してくれたアトリエで2ヶ月見習いをやるんだよ...。」雫「みならい.」聖「その親方はとってもきびしい人なんで、見込みがあるかどうか見てくれるって。」聖「それにオレ自身が我慢できるかどうかもわかるだろうってさ。」聖「だめだったらおとなしく進学しろって言うんだ。」聖「オレ...、そういうの好きじゃないよ。逃げ道作っとくみたいで...。」聖「でもチャンスだから行ってくる。」雫「いつ行くの.」聖「パスポートが取れしだい...。」聖「学校とは今日おやじと話をつけるんだ。」雫「じゃあ、すぐなんだ...。」雫「よかったね、夢がかなって...。」聖「ああ。とにかく一生懸命にやってみる。」雫「あの...。」聖「お...。」雫「.....。」聖「!」聖「雨あがるぞ。」雫「ほんとだ...。」雫「わあ...、あそこ見て。」雫「虹が出るかもしれない...。」聖「うん...。」雫「クレモーナってどんな町かな...。」雫「素敵な町だといいね。」聖「うん。」聖「古い町だって...。バイオリン作りの職人がたくさん住んでいるんだ。」雫「すごいなあ...、ぐんぐん夢に向かって進んでいくって。」雫「わたしなんかバカみたい。」雫「聖司くんと同じ高校へ行けたらいいな...なんて。」雫「ハハハ...、てんでレベル低くてやんなっちゃうね。」3年5組男子「しー、いるいる。」3年5組男子「いたぞぉ。」聖「オレ、図書カードでずーっと前から雫に気がついてたんだ。」聖「図書館で何度もすれちがったの知らないだろ。」聖「となりの席にすわったこともあるんだぞ。」雫「エエーーーッ!!」聖「オレ、おまえより先に図書カードに名まえ書くため、ずいぶん本読んだんだからな。」雫「.....!」聖「オレ...、」聖「.....、」聖「イタリアへ行ったらおまえのあの歌うたってがんばるからな。」雫「.....。」雫「.....わ、わたしも.....。」3年5組男子「押すな!バカ!」3年5組女子「ひゃあ!」雫「こらーーー!!」3年5組男子「うわっ、月島が怒ったー!」姉「はい。」父「ああ、すまん。」雫「ごちそうさま。」母「雫...、もう食べないの?」雫「夕子と待ち合わせ。」母「駅の方へ行くなら牛乳買ってきて。」雫「え~~~っ。」姉「雫、ガブ飲みしたんでしょ!」姉「...このごろてんでたるんでるんだから、あの子...。」雫「ごめーん!さぼらした?」夕「いいよ。」雫「もう頭グジャグジャ。」夕子の母「あら雫ちゃん、いらっしゃい。」雫「こんばんわ。」夕子の父「お帰り。」雫「失礼します。」夕子の母「お茶入れるから取りに来なさいね。」夕「はーい。」夕「お父さんと喧嘩してるの。口きいてやらないんだ。」雫「.....。」夕「男の子ってすごいなあ...。」雫「2ヶ月で帰ってきても卒業したらすぐ戻って10年ぐらいはむこうで修行するんだって。」夕「ほとんど生き別れじゃない...。」夕「でもさ、こういうのこそ赤い糸っていうんじゃない?」夕「素敵だよ!」雫「相手がカッコよすぎるよ。同じ本を読んでたのに。」雫「片っぽはそれだけでさ。片っぽは進路をとっくに決めててドンドン進んでっちゃうんだもの。」夕「そうかぁ...。」夕「そうよね。絹ちゃん、1年のとき同じクラスだったじゃない...。天沢くんってとっつきにくいけどハンサムだし、勉強もできるって言ってたわ。」雫「どうせですよー。」雫「そう、あからさまに言わないでよ。ますます落ち込んじゃう...。」夕「なんで?好きならいいじゃない。告白されたんでしょ?」雫「それも自信なくなった...。」夕「はぁ...。」夕「私わかんない。私だったら毎日手紙書いて励ましたり励まされたりするけどなあ。」雫「自分よりずっとがんばってるやつにがんばれなんて言えないもん...。」夕「そうかなあ...。」夕「雫の聞いてるとさ、相手とどうなりたいのかわからないよ。」雫「.....。」夕「進路が決まってないと恋もできないわけ?」夕「雫だって才能あるじゃない。」夕「カントリーロードの訳詞なんか後輩たち大喜びしてるもの。」夕「私と違って自分のことはっきり言えるしさ...。」雫「オレくらいの奴たくさんいるよ...。」夕「えっ?」雫「ううん、あいつが言ったの。あいつは自分の才能を確かめにいくの。」雫「だったらあたしも試してみる。」夕「.....?」雫「決めた!あたし物語を書く!」雫「書きたいものがあるの。あいつがやるならあたしもやってみる。」夕「でも、じき中間だよ。」雫「いいの。」雫「夕子ありがとう。なんだか力が湧いてきた。」夕「帰る?」雫「うん。」雫「おじゃましました。」夕子の母「お母さんによろしくね。」雫「はい。」雫「夕子もがんばってね。」夕「うん...。」雫「夕子のよさ、きっと杉村にもわかるよ。」雫「さよなら。」夕「さよなら。」雫「そうかぁ、簡単なことなんだ。あたしもやればいいんだ。」雫「.....!」雫「ムーン。」ム「.....。」雫「.....。」女の子「ムター、ムター。」雫「?」女の子「お母さーん。ムタまた行っちゃったよー。」女の子「ムター。」雫「ムタだって...。」西「ほぉ...、バロンを主人公に...。」雫「お許しを頂けますか?」雫「聖司くんからこのお人形がおじいさんの宝物だとうかがったものですから...。」西「ハハハ...、それでわざわざ...。」西「いいですとも。」西「ただし条件が1つある。」雫「...?」雫「はい。」西「ぼくを雫さんの物語の最初の読者にしてくれること。」雫「あ...、あの...。」西「どうですかな?」雫「.....。」雫「やっぱり見せなきゃだめですか?」雫「だって...、ちゃんと書けるかどうか、まだわからないから...。」西「ハハハハ...。」西「それは私達職人も同じです。」西「初めから完璧なんか期待してはいけない。」西「そうだ、いいものを見せてあげようかな...。」西「これこれ...。」西「見てごらん。」雫「.....。」西「雲母片岩という石なんだがね。」西「その割れ目を覗いてごらん。」西「そう、そうして...。」雫「わぁーっ、きれい...。」西「緑柱石といってね、エメラルドの原石が含まれてるんだよ。」雫「エメラルドって宝石の?」西「そう。」西「雫さんも聖司もその石みたいなものだ...。」西「まだ磨いてない自然のままの石...。」西「わたしはそのままでもとても好きだがね。」西「しかしバイオリンを作ったり物語を書くというのは違うんだ。」西「自分の中に原石を見つけて、時間をかけて磨くことなんだよ。」西「手間のかかる仕事だ...。」雫「.....。」西「その石の1番大きな原石があるでしょう。」雫「はい。」西「実は、それは磨くとかえってつまらないものになってしまう石なんだ...。」西「もっと奥の小さいものの方が純度が高い。」雫「.....。」西「いや、外から見えない所にもっと良い原石があるかもしれないんだ。」西「いや~、いかんいかん。歳をとると説教くさくていかんな...。」雫「自分にこんなきれいな結晶があるのかどうかとてもこわくなっちゃった...。」雫「でも書きたいんです。書いたらきっとおじいさんに最初にお見せします...。」西「ありがとう。楽しみに待ってますよ。」雫「...原石。」雫「...ラピス.ラズリの鉱脈...。」バ「いざ、おともつかまつらん!ラピス.ラズリの鉱脈を探す旅に!」バ「恐れることはない。新月の日は空間がひずむ。」バ「遠いものは大きく...、近いものは小さく見えるだけのこと...。」バ「飛ぼう!上昇気流をつかむのだ!」バ「急がねば!小惑星が集まってきた!」雫「はああああわあああ!」バ「いいぞ!気流に乗った!」バ「このままあの塔をいっきに越そう!」雫「あんなに高く!?」バ「なあに、近づけばそれほどのことはないさ...。」雫「行こう!恐れずに!午後の気流が乱れる時、星にも手がとどこう!」父「あれ...?」父「へえ...、めずらしいなあ。雫が物語以外の本を探してるなんて...。」雫「この人...、牢屋でバイオリン作ってるんだ...。」雫「!」雫「聖司くん!」雫「もう行っちゃったのかと思ってた。」聖「おじいちゃんに聞いて、ここじゃないかと思ったんだ。」聖「会えてよかった。あした行く...。」雫「あした...。」聖「いいよ、雫が終わるまでここで待ってる。」聖「送れなくてごめんな。」雫「ううん、来てくれてとてもうれしかった。」雫「見送りにはいけないけど、帰りを待ってるね。」聖「うん、たった2ヶ月さ。」雫「あたし...、泣きごとばかり言ってごめんね。あたしもがんばるね。」聖「.....。」聖「じゃあ行ってくる。」雫「いってらっしゃーい!」バ「わたしと許婚(いいなずけ)のルイーゼは遠い異国の町に生まれた...。」バ「その町にはまだ魔法が生きていて、魔法使いの血をひく職人達が工房をつらねていたものだった。」バ「わたし達を作ったのは見習いのまずしい人形作りだった。」バ「しかし、ルイーゼとわたしは幸せだった。彼が人を愛する想いをこめてくれたから...。」バ「ところが...。」夕「雫、雫、雫っ!」英語の先生「どうしたんだ?月島...。」雫「わ、わかりません。聞いてませんでした。」英語の先生「しっかりしろよ、大事な時だぞ。」雫「すみません。」英語の先生「原田!かわりに読め。」夕「はい。」夕「えーっ!また4時まで起きてたの!?」雫「平気だよ。全然眠くならないもん。」夕「でもさ、雫このごろボーッとしてること多いよ。」夕「さっきだって...。」雫「考えこんでただけよ。」雫「書きたいことがありすぎてまとまらないんだ。」雫「.....。」雫「なんか食欲ない...。」雫「.....。」母「雫!いるんじゃない。」母「やあね、あかりもつけないで。」母「あ~あ、洗濯物ぐらいしまってくれればいいのに...。」母「雫!ちょっと来なさい!雫!!」父「雫は?いるんだろ?」母「ほしくないって。」担任の先生「あっ、お待ちしてました。」母「お手数をおかけします。」担任(英語)の先生「さあ、こちらへ。」担任(英語)の先生「進路指導室あいてるだろう?」他の先生「ああ。」担任(英語)の先生「どうぞ。」母「ただいま。」姉「おかえりなさい。」母「今日は早いのね、汐(しお)。」母「はあ~、疲れた。」姉「コーヒー飲む?」母「たのむわ。」姉「お母さん、ちょっと相談あるんだけど。」母「なあに?」姉「わたし、家出ようと思うんだ...。」姉「もう部屋見つけてあるの。」母「でも、お金かかるんでしょ?」姉「大丈夫。バイトで貯めたし。」姉「塾の先生の口見つけたからなんとかやっていける。」母「そうか...。汐には手伝いばかりやらせちゃったもんね...。」母「がんばりな。お父さんに話しとく。」姉「ほんと!?うれしい。」母「春までは何かと物入りだけど、卒業したらあたしも働けるから。」母「そしたら少しは応援するね。」姉「うん、期待してる。」姉「ごめんね、修士論文でたいへんな時に。」母「ありがと。データの整理手伝ってくれただけで大感謝してる。」姉「部屋が広くなって雫も少しは勉強に集中できるよ。」姉「あの子この頃変だもの。」母「やっぱりそう思う?」母「今日、学校に呼び出されたの。」母「これ見て。」姉「なあに?これ。」姉「信じらんない!100番も落っことしてるじゃない!」母「あの子、机にかじりついて何やってるのかしらね...。」父「あっ、こんばんわ。」近所のおばさん1号「おかえりなさい。」近所のおばさん1号「すみませんね。」姉「あんな成績でいったいどんな高校に行くつもりなの!?」父「!?」雫「いいわよ、高校なんか行かないから!!」姉「高校行かない~~~?世の中を甘くみるんじゃないわよ!!」姉「中学出ただけでどうやっていく気!?」雫「自分の進路ぐらい自分で決めるよ!!」姉「.....。」姉「生意気言うんじゃないの!!雫のはただの現実逃避だよ!!」姉「2学期で内申決まるのわかってるでしょう!?」雫「勉強するのがそんなにえらいわけ!?」雫「お姉ちゃんだって大学入ったらバイトしかしてないじゃない!!」父「.....。」姉「あたしはやるべきことはやってるわ!!」姉「今やらなきゃいけないことから逃げてるのは雫でしょう!それがわからない!?」雫「逃げてなんかいない!もっと大事なことがあるんだから!」姉「大事なことって何よ!?はっきり言ってごらん!!」父「汐、雫、もうよしなさい。」姉「だって...お父さん、雫ったらひどいのよ。」父「うん...、2人共こっちに来てわけを話してごらん。」父「雫、ちゃんと服を着替えておいで。」姉「早くしな。」父「なるほど...。」父「雫、汐の言ったとおりかい?」雫「テストがどうでもいいなんて思ってない!!」姉「さっき高校なんか行かないって言ったじゃない。」雫「だって、お姉ちゃんがどこへも行けないって言った...。」父「汐...、雫と2人で話をするから席をはずしてくれないか。」姉「はい。」父「母さんは?」姉「田中さんとこ。」母「ただいま。」姉「おかえりなさい。」姉「お母さん。」母「お父さん帰ってるの?」姉「うん。」父「母さんもここへ来てくれないか。雫のこと、汐から聞いたとこなんだ。」母「はい...。」父「さて...、雫。今、雫がやっていることは勉強よりも大切なことなのか?」父「何をやってるのか話してくれないか?」雫「...言える時が来たら言う。」母「雫、それって今すぐやらなきゃいけないことなの?」雫「時間がないの。あと3週間の内にやらないと...。」雫「あたし、その間に自分をためすって決めたんだから。」雫「やらなきゃ...。」母「ためすって何を?何をためしてるの?」雫「.....。」母「だまってちゃわからないでしょう。」母「お父さんやお母さんには言えないことなの?」母「あなた。」父「あ...、すまん、ついな...。」父「雫が図書館で一生懸命何かやってるのを見てるしなあ...。感心してたんだよ。」父「雫のしたいようにさせようか、母さん。1つしか生き方がないわけじゃないし...。」母「うん...。そりゃあ、わたしにも身におぼえの1つや2つはあるけど...。」父「よしっ。雫、自分の信じるとおりやってごらん。」父「でもな、人と違う生き方はそれなりにしんどいぞ。」父「何が起きても誰のせいにもできないからね...。」母「それから、ご飯の時はちゃんと顔を出しなさい。」父「そうだ、家族なんだからね。」雫「はい。」父「汐を呼んできて。」母「お茶入れるわ。」父「うん...。」姉「雫。」姉「お父さん...、ああ言ってるけど本当は勉強してもらいたいと思ってるんだからね。」雫「わかってる。背中に書いてあるもん。」姉「わたし、今度の日曜日に引っ越すからね。」姉「部屋、ひとりでつかえるよ。」雫「お姉ちゃん、家出るの?」姉「そう!しっかりやんな。」バ「はやく!はやく!はやく!」バ「本物は1つだけだ!」雫「どれ?どれが本物!?」バ「はやく!はやく!はやく!」雫「ああ...。」雫「.....。」西「.....!!」西「ルイーゼ、来てくれたのか。」西「わたしはもうすっかり歳をとってしまったよ...。」西「.....。」西「.....!?」西「雫さん...。さあ、どうぞ。」西「いやぁ、すっかり眠ってしまった。」雫「すみません。あの...、物語を書いたので持ってきました。」西「お...、それでできたんですね...。」雫「約束です、最初の読者になってください。」西「これは大長編だ!」雫「あの、今すぐ読んで頂けませんか?何時間でも待ってますから。」西「しかし...、せっかくの作品だから時間をかけて読みたいがなぁ。」雫「つまらなかったらすぐにやめていいんです。いえ、ご迷惑でなかったら...。」雫「あの...、ドキドキしてとても...。」西「わかりました。すぐ読ませてもらいます。」西「さあ、火のそばへ。今日は冷えこむ。」西「これで邪魔者は来まい。」雫「あの、あたし、下の部屋で待ってちゃだめでしょうか?」西「ん...?」雫「平気です、ちっとも寒くありません。」西「ふ~む、かまわんが。しかし...。」西「こんなところで...。」西「雫さん、読みましたよ。」雫「.....。」西「ありがとう、とてもよかった。」雫「うそっ!うそっ!本当のことを言ってください!」雫「書きたいことがまとまってません!後半なんかめちゃくちゃ!」雫「自分でわかってるんです!!」西「そう、荒々しくて率直で未完成で...、聖司のバイオリンのようだ。」雫「.....!?」西「雫さんのきり出したばかりの原石をしっかり見せてもらいました。」西「よくがんばりましたね、あなたは素敵です。」西「あわてることはない。時間をかけてしっかり磨いてください。」雫「わあああああ...、うわ~~~ん、あ~~~ん。」西「さぁ、ここは寒い、中にお入り。」雫「あたし...、あたし、書いてみてわかったんです。書きたいだけじゃだめなんだってこと。」雫「もっと勉強しなきゃだめだって。」雫「でも、聖司くんがどんどん先に行っちゃうから無理にでも書こうって...。」雫「あたし、怖くて、怖くて...。」西「聖司を好いてく
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